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Project.2
Folly Koya
高野山の魅力を伝えるフォリー「Zekuu」

Workshop / 2015 / KOYASAN
「八葉の峰」と呼ばれる8つの山に囲まれた盆地状の平地に位置する高野山は、弘仁7年(816 年) に、弘法大師空海が禅宗の道場として開いた仏教の聖地であり、「壇上伽藍」と呼ばれる根本道場を中心に都市を形成している。現在は世界的な観光地となっている高野山だが、近代の交通の発達により、ゆったりと過ごさず足早に街を巡る人が増えている。そこで、訪問者が目に見えない何かの存在に気づき、ゆったりと心を整える時間を持ってもらうきっかけになればと思いこのフォリーを設計した。

「色」は我々の目に見える命の世界を表す。つまり、全ての物質現象や 肉体生命、運命のこと。対して「空」は見えない命の次元を表し、「色即是空」は、この世の運命はただの成り行きではない超次元の法則性において成り立っている ことを示している。

フォリーの建材は高野山で育った「高野霊木」を利用させていただいた。高野山の木々は、ひと昔前までは住宅用の建材として広 く利用されていたが、外材の流入によりあまり利用されなくなったからである。ちなみに、本来なら赤身部分を下向きに、白太を上向きに組み立てるのが木の特性に従った積み方なのだが、『色んな人間関係や人間模様が混じり合うこと』を良しとする高野山の文化、そして一日限定のフォリーであることから、一般的ではないランダム積み上げを考えた。

NHK和歌山放送局による取材
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